2007年5月5日土曜日

デパ地下


学生レポートのテーマの一つには、「デパ地下」があった。高級デパートだとは言え、地下売り場ならバーゲンにちがいないとの予想とのギャップから来たものだろうか、日本のデパ地下の食品売り場は、新鮮で、若者の好奇心を惹きつけているもようだ。

考えてみれば、この言葉は外来語にまつわるもう一つの現象を象徴的に提示してくれている。すなわちカタカナ言葉と在来の日本語との混合、そしてそのように生まれた組み合わせをさらに短くしたものなのだ。このような言葉は、生活の中ではけっして少なくはなく、普段はさほど意識しなくなるぐらい、自然な表現のなかに溶け込んだものである。たとえば、「色ガラス」、「あんパン」。注意して探してみれば、いくらでもあげられるのだろう。

日本語の昔の歴史には、「和漢混淆文」という文体があった。いまやその伝統が生まれ変わり、文体とまでは期待できなさそうだが、和洋混淆の言葉が現われたと言えよう。

In Japan, many department stores have a food floor(s) at their basement and the combination of "department" and "basement" became a popular term. This represents a unique joint of western and Japanese words.

日本語への旅

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