2007年5月2日水曜日

「デパガ」


放送を聴いたら、「デパガ」という言葉が耳に飛び込んできた。文脈的には中性的なもののようだけど、わたしの感覚には、なぜかどうしても品がよくないように聞こえてしまう。

いうまでもなく、「デパートガール」を短くしたものだ。外来語は、音を伝えることを基本とするため、どうしても長い。そして、他の言葉とのバランスが一つの大きな理由だろうかと思うが、実際の使用の中では、これを短くしてしまう。似たような例はいくらでも簡単にあげられる。「デジカメ」「パソコン」「コンビニ」「セクハラ」。英語の語感からすれば、よくもこれで意味が通じるものだと思われがちだが、日本語で用いられたそういった言葉の数が、全体の語彙では圧倒的に少ないがために、意味伝達に無理がなさそうだ。むしろ日本文化の特徴をここでも形にしようとするがごとく、一つの言葉を精一杯に短く詰める。まるでそこまで詰められなければ、つまらない、とでも感じているかのように。

「デパガ」には、一つの可笑しな思い出を持っている。大むかし、始めて日本で勉強したころのことだ。同じく留学生の一人がデパートに入れば、「日本はすごい、ここの人形はまるで本物のようだ」と言って、デパガを触ろうとしたのだった。幸いグループで行動していて、まわりの慌てた友人に止められて、騒ぎにならかった。考えてみれば、デパートに大勢の美しいガールたちを置くということ自体、世界広しと言えども、日本ぐらいしかないのだ。

While foreign words are used in Japanese, people tend to cut them to shorter forms, such as "depa-ga" for "department store girls".

和製外来語

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