2007年4月24日火曜日

犯罪者の肩書き


日本からの毎日の映像ニュースは、NHKの番組のみだ。リアルタイムの夜の一時間のニュースは、毎朝の楽しみだ。

今日のニュースの一点、言葉の表現にはかなり引っかかった。イギリスから来た女性の殺害事件の判決で、容疑者無罪との内容だ。しかしながら、あくまでも証拠不足のための結果であり、ふつうにいう冤罪というものではなかった。というのは、容疑者となる人物は他の数件の殺人事件の罪で告訴され、かつすでに実刑判決を受けている。そのような犯罪者のことを、ニュースキャスターは、「○○社長」との連発だった。容疑者となる人物は逮捕された時点では不動産管理会社の社長だったようだが、でもどう考えてもそれがいまの肩書きだとは思えない。今現在の身分で呼ぶものだったら、被告、あるいは受刑者、というべきところだろうか。

日本語では、人の苗字を肩書き付きで呼ぶというのが礼儀だとされる。その肩書きが多種多様で、職業名、職名、官位などがあげられ、そこに話し手の敬意が込められる。肩書き、あるいは「様」を付け忘れた「呼び捨て」とは、初心者にありがちな間違いだと学生時代は繰り返し教われ、そして英語話者の学生たちに伝えるのも怠らなかった。それと考えあわせたら、これは逆のケースだと言えよう。敬意を払いすぎて、聞く人には非常に耳障りだ。

NHKの話し方は、いまの日本語の基準だという共通の理解を人々が持っている。その分、言葉の表現上のNHKウォッチングも、きっとたくさんの人々が試みているに違いない。有識者の意見を聞きたい。

As a basic rule, one has to address other people with his/her title in order to expressing the respect. On the other hand, we may also count into situations where such an address was somehow over-given.

NHKオンライン

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