2007年6月5日火曜日

熟成多加水麺


カタカナ言葉についての話題が続いた。今日は漢字言葉をとりあげる。

街を歩くと、看板の数はさすがに多い。そして、あまりにも情報が溢れていて、その中では明らかに必要としない、交流や伝達にはほとんど意味を持たないようなものがある。眺めていて、考えてみればみるほど、戸惑いを感じざるをえない。

たとえば、これは中華料理のチェーンの店に貼り出された広告の一部だ。麺の材料を説明している。「国産小麦粉」というのは、品質に拘る消費者への訴えとして頷ける。ただ「熟成多加水麺」とは、いったいどういうことだろうか。小麦粉を麺に仕立てるために、水を多用して、熟成させるといったような特別なプロセスだとの説明がサイトに載っている。そのような処理はきっとおいしさに関連があると素直に信じるとしても、一つの表現としては、どうしても抵抗を感ぜずにはいられない。漢字の並べ方は、日本語表現の基本に従っていない。もちろん中国語とはほど遠い。そもそも、「ジュクセイタカスイメン」とでも読むのだろうか。口に出して読めば、まずは確実に通じない。このようなフレーズを案出した人は、きっと口頭での伝達など、最初から考えていない。残されたのは、むしろ読めそうもないという言葉になんとなく高級感を求め、漢字の羅列に視覚的な効果を期待したのだろう。

はたしてこのような情報伝達の方法、漢字羅列ということへの感覚、どれぐらいの人が共鳴を持ちえるのだろうか。

Many new kanji words are created and introduced into the daily use every day. However, some of them do not have a strong potential of communication. Here is one such example.

ラーメン館

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