2007年5月10日木曜日

「あ、しあわせ!」


若い学生たちを連れて、一ヶ月の語学研修。いうまでもなく、言葉というものが学習者たちの努力や能力にどれだけ溶け込むか、わくわくして眺めているものである。

言葉を吸収するプロセスはとにかく興味深い。クラスではどんなに苦労して説明してあげても、実際の生活の中での会話のいきいきしたものと比べれば、色褪せをしてしまう。たとえば、よく話題になるのは、望ましくないスラムの言葉を外国語学習者がいとも簡単に覚えてしまうことだ。かれらの言葉のレベルに合わないまま、あるいは無邪気な会話の中にまじっただけに、そのような品のない語彙が耳障りなものだ。しかしながら、一方では、非常に上品で、あるいはすごく気持ちが伝わるような会話も飛び出してしまう。バスの何に乗って、道路標示に出た「渋谷」「新宿」などの文字を見たときの歓声は素直で素晴らしい。初めてのラーメン屋に入ったら、一人の学生はスープを一口飲んで、「あ、しあわせ!」と言った。どこでそういう会話を覚えたのやら、傍で聞いていて、ただただ感心しきり、だった。

学生たちの進歩は、クラスでの講義から得た知識を元にしたもので、そこからの飛躍だと思いたい。語学研修を通じて、学生全員というわけにはいかないが、何人かはその日本語能力が確実に化ける。教える立場にいるものとして、かれらと喜びを分かち合うものだ。

While leading a group of students to Japan, it is always a great joy to see how much they can handle the language, and get the most from this very short period of time.

フォト日記

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